ガイソーブログ
下塗りの秘密
2024.02.07
目次
こんにちは!
ガイソー豊橋店の石倉です。
みなさまは塗装の中でも工程が分かれている事をご存知ですか?
その工程とは「下塗り」「中塗り」「上塗り」です。その中でも特に重要な下塗りについて解説したいと思います。
塗装工事では高圧洗浄やひび割れなどの補修をした後に下塗りをし、中塗り・上塗りを行います。中塗り・上塗りで使う塗料は基本的には同じ塗料を2回塗装しますが、下塗りは下地や上塗り用塗料に合わせた下塗り用塗料を使い分けて塗装します。
例えば、下地が鋼系であれば下塗りは錆止めを使います。窯業系(セメントと木片などが主材)のサイディングであれば下地と上塗り塗料を密着させ、隠ぺい力が高い下塗り用塗料を使います。モルタルの場合は、割れやヒビに強くなる下地強化剤を塗装します。
たとえ上塗りで機能が高い塗料を使っても、その性能を発揮できなければ意味がありません。美観や耐久性を保つためにも下塗りの工程は必ず必要です。
下塗り塗料には様々な役割があります。それらは全て塗装工事を行う上でとても重要です。
①外壁と上塗り塗料を密着させる
下塗り用塗料には、下地と上塗り塗料の密着性を高める接着剤のような役割があります。上塗り塗料だけでは密着力がほとんどなく、そのまま外壁に塗ったとしても、すぐに剥がれてしまいます。下塗り用塗料を使い密着性を高めることで、塗装が剥がれにくくなり、塗料本来の性能や耐久性を発揮することができるようになります。
補足として塗装工事を行っている場合、前回使用した塗料に応じた下塗り材を選ぶ必要があります。次回メンテナンス時の為に使用した塗料を把握しておくといいでしょう。
②傷んだ外壁に上塗り塗料が吸い込まれるのを防ぐ
下塗り用塗料には、塗料が傷んだ塗装面に吸い込まれるのを防ぐという役割があります。
劣化が激しい塗装面にそのまま塗料を塗ってしまうと、傷んだ表面はスポンジのように塗料を吸い込んでしまうため、性能を十分に発揮するために必要な厚みをつけることができなくなってしまいます。また色や艶にムラが発生するため見栄えも悪くなります。
塗装面の吸い込みが多い場合や、1回の下塗りで吸い込みが抑えられない場合は、下塗りを2回塗ることもあります。
ここで間違えた施工を行うと、上塗りの出来栄え、発色や艶持ち・色持ちが悪くなるだけではなく、塗料本来の性能や耐久性を発揮することができなくなってしまいます。
③塗料の機能を向上させる
上塗りと同じように下塗りにも、「下地表面を固める機能」「防カビ機能」「防さび機能」「遮熱機能」などの効果があります。
④下地の色を隠し仕上がりを綺麗にする
下地の色が濃い場合に淡い色に塗り替えたとします。その場合、下地が透けてしまうため下塗り塗料で白色の下塗りをすることで下地の色を隠し綺麗な仕上がりになります。
①シーラー
シーラーの名前の由来が「接着」という意味の「Seal」からきており接着効果と傷んだ下地に塗料が吸い込まれるのをとめる役割があります。シーラーには「水性」と「油性」の2種類あります。水性タイプが一般的に使用されますが傷んだ下地の場合は吸い込み防止効果の高い油性が使われます。
②プライマー
基本的にはシーラーとプライマーは同じ役割を持ちます。違いは決まっていませんがプライマーには錆止め効果を持つものがある為、下地が金属の場合に使用されます。
③フィラー
シーラーやプライマーよりも粘度があり凹凸の多い下地を平らにしたり、ひび割れを覆う役割があります。
④バインダー
基本的にはシーラーとプライマーと同じ役割ですが、新築のような劣化の少ない下地に使われます。
⑤サーフェーサー
シーラーなどの下塗り材と上塗り材との間に使われ、下地の微調整や密着性向上の役割があります。
下塗りを正しく行わなければ、上塗り塗料本来の性能や耐久性を発揮することができないので、塗装をしてもすぐに塗膜が剥がれてしまう可能性もあります。
下塗り用塗料には、上塗り塗料の吸い込みを防ぎ、塗装面と塗料の密着性を高める役割があります。そのため塗装工事の中でも非常に重要な作業だと言えます。
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